【レポート】岐阜の山奥でスターリンクを使ってみた
現代社会において、インターネットは欠かせないものとなりましたが、人口密集地帯や都市部以外の地域では、高速かつ安定したインターネット環境が整備されていないという問題があります。そんな中、注目されているのが、スペースX社が提供する「スターリンク」です。この記事では、サクラボが岐阜県の山奥でスターリンクを使った感想をお伝えします。
目次【本記事の内容】
- 1.スターリンクって何?
- 1-1.あのイーロンマスクが提供
- 1-2.テクノロジーで世界を変える!
- 2.スターリンク使ってみた
- 2-1.スイッチがない
- 2-2.やっぱり電源問題
- 3.スターリンク速い?遅い?
- 3-1.動画を見るくらいなら
- 3-2.懐かしい感じ
- 4.まとめ
スターリンクって何?
あのイーロンマスクの新サービス
「スターリンク」は、世界的に有名な実業家イーロン・マスク氏がCEOを務めるスペースX社が提供する、インターネット接続サービスです。スターリンクは、地球上に数千基の小型衛星を展開し、それらの衛星からの信号を利用して、地球上のあらゆる場所で高速かつ安定したインターネット接続を提供するというものです。
このサービスは、地球上のあらゆる場所でインターネット接続を必要とする人々にとって、非常に有用なもので、特に、農村地域や山間部、疎開地域など、従来のインターネット接続サービスが十分に提供されていない場所において、スターリンクにより通信の確保が可能となります。
テクノロジーで世界を変える!
イーロンマスク氏は高速かつ安定したインターネット接続が世界中のどこでも可能になることで、地球上のあらゆる人々がより豊かな情報を得ることができるようになると強調しています。また、彼はスターリンクの一般向け提供によって、世界中の人々がよりつながりの深い社会を実現できるとしています。電気自動車のテスラもインパクトが大きかったですが、高額でなかなかその恩恵に預かれませんが、スターリンクで少し身近になりますね。
スターリンク使ってみた
スイッチがない
まず、スターリンクを使ってみた感想は、「驚くほど簡単に使える!」というものでした。スターリンクの受信機を電源に繋ぎ、ルーターと接続するだけで、あとはスマートフォンやパソコンなどの端末からWi-Fi接続すれば、インターネットを利用できます。初めてスターリンクを使う人でも、簡単に操作できるようになっているので、使い勝手が非常に良いと感じました。スイッチを排除するために様々なケースを検討し試行錯誤したと思います。
電源問題
ハイテクなスターリンクですが電気を使うからにはこの問題は常に考える必要があります。最近のアウトドアブームでポータブル電源が手に入りやすくなりましたので、電源が確保できない場合はこれが最適解かと思います。クルマからAC電源を供給する方法もありますが、外部給電できるPHEVならさておき、そうでなければエンジンを掛け続けなければならず、エコではなく、イーロンマスク氏が聞いたら「なってこった!」というかも?
スターリンク速い?遅い?
動画を見るくらいなら
通信状況についてですが、スターリンクを使ってみると、繋がると100Mbps程度で安定して通信できることがわかりました。YouTubeでも720pくらいならサクサク見られそうです。どうやら、スターリンクは「北側が開けていないと通信できない」という話がありますが、使ってみた限りでは、それほど厳密な制限はないように感じました。むしろ、日本の北側に通信衛星が飛行していることが重要で、その条件さえ満たせば、どこでもインターネットを利用できます。
なんか懐かしい感じ
先ほど通信衛星の位置で影響を受ける、とお伝えしましたがZOOMをやっているとよくわかります。画面の向こうの人が止まってしまったり、動き出したりして「通信してるな」というのを目で見てわかるので、みんなで「おお!つながった!」「あ、切れた、、、」「アンテナはこっちに置いた方がいい?」と一喜一憂しました。なんかこれって、ケータイが普及し始めたころに携帯電話から延びるアンテナ(懐かしい)を立てて、高く手にもって電波を探したあの頃に似ていて、ハイテクなのに懐かしい持ちになりました。まとめ
実査に使ってみると早い遅いといったスペック上の良し悪しはもちろんですが、運びやすさ、セットアップ、存在感など、文字や動画ではわからない部分もあり、とても良かったです。今回の体験がきっかけでサクラボテクノロジーズでもスターリンクを導入しました!
通信圏外からのオンライン配信や、イベント時のフリーWi-Fiとしての提供ができそうです
最後に
本活動は岐阜大学地域交流協力会から支援を受けた「地域テックラボ(代表:岐阜大学 森部絢嗣)」および JST【SDGsの達成に向けた共創的研究創発プログラム「低消費電力・遠距離通信プラットフォーム構築による安全安心な林業労働環境の創出と地域山林資源活用の可能性評価」の一環として実施されたものです。